購入したての羽毛ふとん、押し入れにしまっていた羽毛ふとんの臭いが気になるという場合があるかもしれません。
動物性の素材を使っていることもあり、ケモノ臭が気になるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、羽毛ふとんの臭いの原因とその対策方法についてご紹介します。
羽毛ふとんがケモノ臭い…など、臭いが気になることがあるのではないでしょうか。特に臭いに敏感な方は、気になって仕方がない!という場合もあるかもしれません。
まずは、羽毛ふとんの臭いの原因について解説していきます。
羽毛ふとんの臭いの主な原因として「羽毛の洗浄不足」が挙げられます。洗浄不足になると、羽毛についているホコリや雑菌、油分などが残ってしまっているため、それらが嫌な臭いとしてふとんから感じるようになってしまうのです。
特に臭いの原因になるともいわれているのが「油脂分」です。水鳥から採取した羽毛には、油脂分と呼ばれる油が含まれています。余分な油脂分やホコリなどのゴミがしっかりと取り除かれているか確認する必要があります。
羽毛ふとんが十分に洗浄されているか確認するためには、「清浄度」で判断すると良いでしょう。清浄度とは、洗浄後の羽毛がどれだけキレイなのかを示す数値のことです。
一般的な基準値として「500mm以上」と定められています。
とはいえ、油脂分は洗浄によって取り除くことはできますが、洗浄しすぎると羽毛そのものを壊してしまいます。わかりやすく言い換えると、パサついた髪の毛のようになってしまい、羽毛本来の機能性(保温性・吸湿性)が低下することになります。そのため、羽毛は洗い方が重要となるため、洗い方がとても重要です。
甲州羽毛ふとん®では、天然水を利用し一般的な基準の倍の「1000mm以上」をクリアした羽毛を使用しています。
天然水は水の分子が細かく、洗剤を過剰に使わなくても羽毛についた細かな汚れが落ちやすく、羽毛の自然な油分を落としすぎないため、羽毛本来の機能を残すことができます。
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羽毛に使われている水鳥の種類によっても、臭いの強さや感じ方が異なることがあります。
羽毛ふとんに使われる羽毛は、グースとダックの2種類の水鳥から採取されています。基本的にダック(あひる)は雑食、グース(がちょう)は草食です。
雑食であるダックは、ケモノ臭が強い傾向にあります。また、ダックは体が小さく羽毛も小さいため、しっかりと洗浄することが難しいため、臭いが強く残ってしまうことがあります。
一方で、植物類を主食として育ったグースは、特有のケモノ臭さが少ない傾向にあります。グースは体が大きいため、羽毛も大きくしっかりと洗浄することが可能です。そのため、臭いの原因でもある油脂分をしっかり落とすことができるので臭いが少なく感じます。
羽毛独特の臭いが苦手な方は、少し高価になりますが、グースの羽毛ふとんが適しているでしょう。
ただし、グースダウンは独特な臭いは少ないですが、羽毛自体は動物性の繊維であることには変わりません。そのため、臭いが少ないとはいえ、臭いが全く無いわけではありません。
水鳥の飼育期間も臭いに影響するといわれています。というのも、飼育期間が短い若鳥から採取された羽毛ほど独特な臭いが発生しやすくなります。これは、若鳥のスモールフェザーなどの羽軸には成長に必要な栄養組織分が残っていて、臭いを発してしまうためだといわれています。
成熟した水鳥の羽軸は栄養組織分が抜けきっているので臭いが少なくなります。
特にマザーグース・マザーダックと呼ばれる水鳥は、言葉の通り母親鳥のことで、長期間大切に成熟するまで育てられた水鳥たちのことをいいます。
飼育期間が長いマザーグース・マザーダックは、しっかり成熟し、かさ高のあるダウンを持つだけでなく臭いも少ない、最高級羽毛ふとんの中身にふさわしいダウンといえます。
臭いに敏感な方は、マザーグース・マザーダックの羽毛ふとんを選ぶのも1つの手段です。
羽毛ふとんは保管方法にも注意が必要です。羽毛ふとんに、湿気がたまってしまうと雑菌の繁殖や羽毛の油脂分が溶け出してしまうことがあります。
そのため、湿気により臭いがきつくなってしまうことも。湿気の少ない場所で保管することが重要です。
どんなに高級な羽毛ふとんであっても、無臭というわけではありません。
特に作り立ての新品は自動車の新車と同じく、真新しい独特な臭いがするものです。
ですが、定期的にメンテナンスすることにより羽毛の独特な臭いを軽減させることができます。
一番効果のある方法は、やはり「天日干し」です。
天日干しは、臭い対策だけでなく、かさ高性の回復やダニ・カビ対策にもなりますので下記の方法で天日干しをしてください。
羽毛ふとんをそのまま直射日光に当ててしまうと、がわ生地が日焼けしてしまい傷んでしまいます。
羽毛ふとんを長くお使いいただくためにも、できるだけ天日干しをする際は、ふとんカバーを使用するようにしてください。
干し終わって取り込むときは、表面のホコリを手で払いましょう。
ただし、強く叩いてしまうと中のダウンがちぎれたり、がわ生地が傷んで羽毛が吹き出してしまいます。間違っても布団叩きなどを使って叩かないようご注意ください
梅雨時期など天日干しができないときは、羽毛ふとんの中にしっかりと空気を通すことと湿気を取り除くことが重要です。
梅雨時期は雨も多くてなかなか外に干せないことが多いため、布団乾燥機の使用をおすすめします。
暖かくなってきた春や夏の暑い時期は、羽毛ふとんを押し入れで保管することが多いでしょう。保管にも気をつける必要があります。一度、羽毛布団を天日干ししたら不織布のような通気性の良い入れ物にいれます。収納時は、できるだけ乾燥している通気性の良い場所が好ましいでしょう。それでも不十分なときがあるため、定期的に天日干しをすることをおすすめします。
また、羽毛ふとんを収納する際は、圧縮袋の利用は避けましょう。かさ高が減ってしまい、ふわふわ感が失われてしまうことも。圧縮袋は利用しないようにしましょう。
羽毛ふとんの収納方法についてはこちらでも詳しくご紹介しています↓
今回は、羽毛ふとんの臭いの原因と対策方法についてご紹介しました。
羽毛ふとんの臭いの感じ方には個人差があります。特に初めて羽毛布団をお使いになる方や、新品の独特な臭いが気になる方は、お休みになる前にまずは一度天日干しをしましょう。
一度干しても気になる場合は、続けてでも構いませんので何日か連続で干してください。 新車の臭いと同様に徐々に薄れてなじみ、気にならなくなります。
最後に羽毛ふとんについてよくある質問をまとめました。
A:洗濯表示タグに洗濯マークが記載されている場合は可能です。
ただし、半乾きのまま使ってしまうとふんわり感が戻らなかったりカビや臭いの原因となったりするため、専門のクリーニングまたはリフォーム(打ち直し)に出すのがおすすめです。
A:「羽毛ふとん」は、ダウン(胸元のわた毛)を50%以上使用しているふとんのことで、50%未満の布団は 「羽根(はね)ふとん」といいます。
A:まずは15年以上、ご使用の場合は買い替えのタイミングです。また、ボリュームが減ってきた、羽毛ふとんをかけても寒く感じるようになってきたなども買い替えのタイミングといえるでしょう。
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