甲州羽毛ふとん
羽毛ふとんが汚れてしまった…ニオイが気になる…などといったお悩みから、羽毛ふとんの洗濯を考えている方も多いのではないでしょうか。
しかし、羽毛ふとんを洗濯する際、どのような点に気をつければ良いのか、悩む方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、羽毛ふとんの洗濯についてご紹介します。
羽毛ふとんを長年使っているとニオイや汚れが気になり、洗いたいと考える方も多いはずです。羽毛ふとんは洗うことができるのでしょうか。
「羽毛ふとんは洗えない」と思っている方は少なくないと思いますが、羽毛ふとんは、ダウンやフェザーと、がわ生地(綿やポリエステル素材など)でできているふとんです。
ダウンやフェザーは水鳥の繊維ですし、綿やポリエステルは洗える素材です。
そのため、本当は、羽毛ふとんは水洗いができるのです。
水洗いができるとはいえ、大事なのは洗ったあとの乾燥です。
羽毛は完全に乾燥できないと、固まってしまい、機能性を損ねるだけでなく、カビや悪臭の元になります。
特に厚手の本掛けふとん(詰め物量1.0kg以上)の場合、洗濯する際は注意が必要です。
なぜなら、洗えるとは言っても、現実には厚手の本掛け羽毛ふとんはご家庭用の洗濯機には入りません。
仮に入ったとしても水がふとんの中まで完全に浸透しにくいため、汚れが落ちにくく、脱水時の摩擦などでがわ生地を痛めることになりかねません。
また、前述の通りしっかりと乾燥できないと、羽毛が固まってしまい本来の機能を発揮できなくなります。厚手の羽毛ふとんは、乾きにくいため、注意が必要です。
羽毛ふとんを洗濯する方法はいくつかあります。
自宅で洗濯することで、すぐに汚れを洗い落とすことができます。また、自宅で洗うことはお金がかからないというメリットも挙げられます。しかし、乾きにくい、きちんと洗えない可能性があるなどのデメリットもあります。
ふとん専用の洗濯機があるコインランドリーを利用するのも1つの手です。大きな羽毛ふとんでも入り、しっかりと洗うことができます。ただし、コインランドリーまで羽毛ふとんを運ぶ必要があり手間がかかる点もあります。
洗濯表示タグがない場合は、羽毛ふとん丸洗い業者に相談するのもおすすめです。洗濯はもちろん、乾燥もしっかりと行ってくれます。洗濯によるカビや悪臭などのトラブルも抑えられます。厚手の羽毛ふとんは、ご家庭では洗濯しにくいため、丸洗いしてもらった方が良いでしょう。
ただし、丸洗い業者に依頼することでコストがかかるのはデメリットといえるでしょう。
では、羽毛ふとんを自宅で洗濯する際は、どのような点に気をつけるべきなのでしょうか。
まず、洗濯できるかどうかは、洗濯表示タグの有無によります。洗濯表示タグがついていない場合や、洗濯が不可であるマークがついていれば、洗濯することができません。
洗濯表示タグに、洗濯できるマークが表記されていれば、洗濯OKです。
乾燥機を表すマークがあれば、乾燥機をかけることができます。しかし、乾燥機のマークにバツがついている場合や、タンブラー乾燥はお避けくださいなどの注意書きがある場合は乾燥機にかけることができません。
もし、乾燥機にかけられない場合は、影干しする必要があります。しっかりと乾かす必要があるため、晴れている日に干さなければなりません。洗濯する前に、必ず天気を確認するようにしましょう。
おすすめなのは、やはり「羽毛ふとん丸洗い業者に依頼すること」です。
羽毛ふとん丸洗い業者は、独自のノウハウを持ち、専用の大型洗濯機でふとんの中まで水を浸透させて洗うため、汚れがキレイに落ちます。
また、専用の大型乾燥機でしっかり適度に乾燥させるため、羽毛が固まることも生乾きの心配もありません。
大型コインランドリーでも、サイズ的には入るのですが、特に厚手の本掛けふとんは、水が中まで浸透せずキレイに洗えず乾燥もしっかりとできないことがほとんどです。
羽毛ふとんのがわ生地には「ダウンプルーフ加工」と呼ばれ、ダウンの吹き出しを抑える(通気性を抑える加工)加工が施してあります。
この加工は水も通しにくくなっているため、ふとんの中まで水が入らずに、厚手のふとんの場合はキレイに洗えないことにつながるのです。
仮に洗えたとして、乾燥させすぎると羽毛がヤケド状態になり本来の機能性が損なわれることがありますので乾燥にも注意が必要です。
ただし、一部のメーカーが発売している、洗える羽毛ふとんと表示しているものや、薄手の肌掛けやダウンケットなどはご家庭洗濯ができるものもありますので、商品についている取扱説明書や、洗濯絵表示をご確認ください。
なお、部分的な汚れであれば、つまみ洗いをしてしっかりと乾燥させれば問題ありません。その際は、必ず中性洗剤を使用してください。
弱アルカリ洗剤の場合は、羽毛の性質上、主成分であるタンパク質が溶けて固まってしまうことがあるため、絶対に使用しないでください。
羽毛ふとんの素材は洗えるのですが、何度も洗うことにより、がわ生地の生地目が緩み、ダウンプルーフ加工が弱くなり羽毛が吹き出しやすくなるリスクがありますのでご注意ください。
また、クリーニング店でのドライクリーニングも特殊な溶剤を使用し汚れを落とすために、がわ生地や羽毛へのダメージが発生しますので注意が必要です。
大事な羽毛ふとんを長くお使いいただくには、できるだけカバーを使いカバーをまめに交換して羽毛ふとん本体の洗濯は少なくする方が長持ちします。
やむをえず洗濯される場合は、上記のことに注意して洗濯されることをおすすめします。
羽毛ふとんの状態によっては、洗濯でケアするよりもリフォームした方が良いケースもあります。
がわ生地の汚れがひどかったり、羽毛ふとんがふくらまずにペッタンコになっている、羽毛の片寄りがあるなどのケースは、羽毛を取り出して洗浄し、新しいがわ生地に詰めなおす「羽毛ふとんリフォーム(リフレッシュ)」をおすすめします。
ただし、お使いの羽毛ふとんを購入してから15年以上経っている場合は、買い替えた方が良いことも。羽毛ふとんの状態や、使用年月を見て、リフォームや買い替えを検討しましょう。
今回は、羽毛ふとんの洗濯における注意点についてご紹介しました。
洗濯することはできますが、羽毛ふとんはデリケートなため、しっかりと乾かさないとカビの原因になったり悪臭の原因になったりすることもあります。そのため、専門の業者に丸洗いを依頼することがおすすめです。
もし、ボリュームが減ってきた場合や、傷みが気になる場合は、リフォームを検討しましょう。
最後になりますが、羽毛は天然繊維です。その年により品質、収穫量が異なります。
近年はダウンジャケットの需要が高まり、年々不足しています。羽毛は、循環できる大切な資源です。不要になった羽毛ふとんはリサイクルすることができます。
新しい羽毛ふとんをご購入される際は、大切な資源を次の世代へ伝えるためにリサイクルも検討ください。
羽毛ふとんについてよくある質問はこちら↓
A:がわ生地が破損する恐れがあるため、ふとん叩きのご使用はお控えください。
A:羽毛ふとんを洗う際は、「中性洗剤」のご使用をおすすめします。
弱アルカリ洗剤は、羽が壊れてしまう恐れがありますので、ご使用をお控えください。
A:羽毛ふとんを洗ってから保管したいと考える方もいるでしょう。
圧縮袋を使うとボリュームがなくなってしまう恐れも。
羽毛ふとんは、専用の袋に入れて、湿気の少ない場所で保管することをおすすめしています。
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